SAIL meets ART

人生に本当の心地よさと美しさをもたらすセルフケアブランドでありたい。
そう考えるSAILが、みなさまの生活をより素敵なものにできたらという想いで、新しいプロジェクトをスタートします。
その名も「SAIL meets ART」。

大好きな場所があること、美味しいと思えること、美しいと感動すること、心から安心できること。
世界にはわたしたちを心地よくしてくれるもの、輝かせてくれること、がたくさん存在しています。
SAILを知ってくださる方々が、それらに触れるきっかけを生みだすため、多くのアーティスティックな人物や事柄と繋がり、
様々な情報を発信し、表現やコミュニケーションを作り出していくプロジェクトです。

SAIL Photography by____________

プロジェクト第一弾となる、「SAIL Photography by」はクリエイティブディレクターにフォトグラファーKINYA氏を迎え
年2回、彼がピックアップしたフォトグラファーの方々がSAILの製品を独自の感性でとらえ、表現を制作します。
公式サイトのジャーナルで、作品とそれぞれのインタビュー記事を公開し、合わせて公式インスタグラムでも作品を順次公開します。
それぞれのフォトグラファーが普段、どのような感覚で作品をつくりだしていているのか、
また今回SAILの製品や、香りをどのように捉えて作品に落とし込んだのか。
さらには、最近気になっていることや大切にしていることなどもインタビューすることで、トップクリエイターの思考にも迫ります。

正田真弘
/ Shoda Masahiro

1977年生まれ。東京造形大学デザイン科卒業後、石田東氏のアシスタントを経て、渡米。
2008年、ニューヨーク発の世界最大規模のフォトコンテスト「IPA (International Photography Awards)」のセルフポートレイト部門で金賞受賞。2009年に帰国し、グラフィック広告やCMをはじめ様々なジャンルで活躍を続ける。2015年「TAPA (Tokyo Advertising Photographers Award)」受賞、2017年、日本広告写真家協会「APA AWARD 2017」経済産業大臣賞受賞。
作品集に、あらゆる年代と職業の男性が“パンツ”を被ったポートレイトをまとめた『DELICACY』や、55組のお笑い芸人のギャグを写した写真集『笑いの山脈』がある。
Instagram:@shoda_masahiro_

「New Day」をいつどこで撮るか

様々なフォトグラファーがSAILの商品の撮影を手がけるこのプロジェクトに、自分がどのように参加するのが良いのかなと思いめぐらせて出た答えは、ど直球に撮ろうということでした。そこで、最初はどう撮ろうかと考えていたのですが、「いつ撮るか」に重きを置いてみたら面白いのではと思い始めたんです。

前向きな一歩だとかエナジーを感じる「New Day」という言葉を手がかりに、夏至の日も近かったので、一年でいちばん太陽が高い正午に撮りたいな、と。ところが当日は曇ってしまって……。それで「どこで撮るか」にシフトすることにしました。自分の日常の生活圏内の場所で、早朝だったり夕暮れだったり、いろいろな時間の移り変わりの中で撮ろうと考えて。最終的に、「いつどこで撮るか」を大きなテーマとして、「どう撮るか」というのはストレートに商品を真ん中にどんと見せることにしました。もう一つこだわったのは、フィルムで撮ったこと。自分の気持ちを乗っけたいということもあったのですが、フィルムは緑色の発色がやっぱりきれいだなと改めて思いましたね。

作品をつくるときのインスピレーション

2013年から8年間続けていた「笑いの山脈」というプロジェクトがあるのですが、芸人さん達のギャグを中心にしたポートレイトのシリーズです。3年ほど住んでいたニューヨークから帰国したときに、雑誌を見ていたら谷啓さんが出ていて、撮りたいなと思ったんですよね。谷さんといえばやっぱり「ガチョーン」だよな……と考えていたら、その半年後くらいに亡くなられてしまった。二度と会えないんだ、ガチョーンを写真で残したかったなとすごく思って、名作ギャグを写真で残そうと始めたんです。 本当にたくさんの芸人さんに協力いただいたプロジェクトなのですが、一つのギャグを大切にして、人を笑わせることに人生を捧げているってすごいですよね。カメラマンとしての自分を照らし合わせてみて、すごく学ぶことがありました。

僕にとって、何か新しい作品をつくるときに直感的に何かがひらめくというのは、そうあることではありません。もちろん今も写真集や展示を見るのは好きですが、20~30代の頃に写真集をとにかく見まくっていたときのように、それが直接インスピレーションになるということはほぼない。ただ、いろんな情報をスマホなんかで見ていると、「あれ? さっきこう見えたんだけどな」という単純な見間違えが時々起きて、自分がエラーを起こして勘違いしたことにハッとさせられることがある。インスピレーションというよりは、そういう見間違えって面白いなと思ったりします。

最近は、Chat GPTを使うこともあるんですよ。正確には「使う」というよりも、例えば写真集を制作する際などに、考えていることをうまく言語化できない、でも言語化できたほうが作品が強くなるなと思うことがあるので、僕はこれくらいぼんやり考えているんだけど……と会話する相手として考えています。今は、生成AIはわりと“普通の人”で、最大公約数的な返答をしてくる印象なのですが、どちらかというと自分が入力する言葉のセンスを問われていると感じます。結局は自分の言語能力しだいだと思うので、もう少し遊んでみようと思っているところです。でも、作品性に強度を持たせるためのパートナーになってくれたらいいなと、すごく前向きに捉えていますね。

「いいお店」のような現場にしたい

現在、仕事では広告の案件に関わることが多いのですが、仕事をするうえで心がけていることは、まず、スタジオの中ではセットをきれいに組むことは徹底します。そして、被写体の人にも心地よくあってほしいし、クライアントさんには写真がいいなと思ってもらえるようなものをつくる。皆の思い出に残るような撮影にしたいなと毎回思います。今後、AIで画像生成できるものが多く出てくる時代です。そのなかでわざわざ皆が集まって撮影するわけだから、関わる人たちにとって「いい一日」であってほしい。ある意味、お店のような感覚というか。「ああ、いい店に来たなあ」「また来たいね」と、そんな気持ちになって帰っていただけたら最高ですね。

最近気になる7つのこと

1. 面白かった映画
『アステロイド・シティ』(ウェス・アンダーソン監督)
2. よく聞いている音楽
ドミ&JD・ベック
3. 好きな本
千葉雅也『現代思想入門』
柴田書店編『だしの研究』
4. 注目しているアーティスト
Shohei Takasaki
5. お気に入りの場所
ビストロ「キリゲリ」のカウンター
6. 最近買ったもの
上田義彦さんの写真、マルセル・ブロイヤーの椅子、
井上七海さんの絵画、BONIQの低温調理器氷嚢
7. 気になっている撮影機材
アプチャー Electro Storm XT26
インタビュー:中村志保

1982年生まれ。慶應義塾大学文学部美学美術史学専攻卒業。ロンドン大学ゴールドスミス校でファインアート専攻後、メディア学修士修了。 「美術手帖」「ARTnews JAPAN」編集部などを経て、フリーのエディター・ライター。

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