SAIL meets ART

人生に本当の心地よさと美しさをもたらすセルフケアブランドでありたい。
そう考えるSAILが、みなさまの生活をより素敵なものにできたらという想いで、新しいプロジェクトをスタートします。
その名も「SAIL meets ART」。

大好きな場所があること、美味しいと思えること、美しいと感動すること、心から安心できること。
世界にはわたしたちを心地よくしてくれるもの、輝かせてくれること、がたくさん存在しています。
SAILを知ってくださる方々が、それらに触れるきっかけを生みだすため、多くのアーティスティックな人物や事柄と繋がり、
様々な情報を発信し、表現やコミュニケーションを作り出していくプロジェクトです。

SAIL Photography by____________

プロジェクト第一弾となる、「SAIL Photography by」はクリエイティブディレクターにフォトグラファーKINYA氏を迎え
年2回、彼がピックアップしたフォトグラファーの方々がSAILの製品を独自の感性でとらえ、表現を制作します。
公式サイトのジャーナルで、作品とそれぞれのインタビュー記事を公開し、合わせて公式インスタグラムでも作品を順次公開します。
それぞれのフォトグラファーが普段、どのような感覚で作品をつくりだしていているのか、
また今回SAILの製品や、香りをどのように捉えて作品に落とし込んだのか。
さらには、最近気になっていることや大切にしていることなどもインタビューすることで、トップクリエイターの思考にも迫ります。

川谷光平 / Kohei Kawatani

1992年島根県生まれ。東京を拠点に活動。
写真集『Tofu-Knife』が「Kassel Dummy Book Award 2020」で日本人初の最優秀賞を受賞。
「Japan Photo Award 2019」ではシャーロット・コットン賞受賞。LOEWE 2022 SSウォレット・キャンペーンのビジュアルも話題に。

「Love Thyself」の香りに受けたインスピレーションから

深く沈み込むような匂い、というのが第一印象。でも普段の生活のなかで、自分にはあまり馴染みのない香りだと感じて、その距離感みたいなものをネガティブではない形で視覚化してみたいと思いました。レンズと商品の間に偏光機能を持ったシートを挟んで撮影したのですが、そうやって物理的にも隔たりのある空間をつくって、深さを表現しながら、匂いから感じる端正な印象も伝えられるように撮影しました。

依頼をいただいたとき、同じタイミングで複数のフォトグラファーが撮影することを聞いて、それもいいなと思いました。SAILがリリースされてまだ間もない時期だったので、どのフォトグラファーも商品やブランドイメージにあまりアクセスできていない状態。だから、皆さんはどうやって撮るんだろう?と想像したり、相対的な立ち位置のなかで自分はどうするのか?と考えたりしながら撮影するのは、これまでやったことがなかったので面白そうだな、と。

写真を撮ること、日々のなかで大切に思うこと

父親のカメラが家にあったので、子どもの頃からカメラはけっこう身近な存在ではあったのですが、本格的に写真を撮り始めたのは高校生のとき。地元にある美術館でやっていた奈良原一高さんの回顧展を見て、モノクロ写真の存在感にうわってやられてしまった。写真って人の感情をここまで動かせるんだと、衝撃でした。

写真は「誰でも撮れる」ということが大きな魅力で、自分が写真を長く楽しんでいられる一つの理由だとも思います。高校生のときに写真を撮り始めて、成長するにつれて、ソーシャルメディア上でのコミュニケーションが画像中心になっていった流れも、写真にのめり込んでいったことの要因だと思います。誰でも撮れる、誰でも参加できるという、今日の写真と、それを取り巻く環境みたいなところも面白い。

そうやって、写真は撮ろうと思えば誰でも撮れてしまうもの。しかし、それと同時にコントロールできない部分も多くて、外部の環境に大きく依拠するメディアだと思う。僕は、偶然目の前で何かが起きたり、自分の思い通りにならない点を楽しんでいます。外から偶然にやってくる何か。それによって変化する自分ごと面白がりたいなと。作品をつくるときも2つの軸があって、フェティッシュや美意識といった私的な要素で完結している作品と、その要素に、機械的に乱数や自動生成、プログラムなどを使って編集行為を行い、撮影時におけるコントロールできない環境のような要素を、偶然性を持つ“他者”のように見立てて取り入れている作品もあります。そのような作品では、機械的に編集されたものを、また主体的に操作したり、さらにまた偶然性を取り入れたり、一つの作品という構造の中で主客をループさせたりしています。そのようなプロセスのもつ“他者性”は、どこか写真におけるフィジカルな撮影行為に似ていると思っています。

普段の自分は、朝起きて、撮影があれば現場に行って、外で済ませる用事があればやって、その合間に映画を見たり展示に出かけたり。決まったルーティーンは特にないのですが、カメラを持ち歩いているときは、ものすごく狭い範囲の場所に視野を絞って、普通は人が意識しないような、比較的狭い世界でどんなことが起きているか。そんな視点で物事を見ているかもしれません。また、作品をつくるときでもクライアントワークでも、同じことを長く飽きずに続けていくことよりも、少しずつ新しいことを取り入れることに重きを置いていて、それによって起こる感じ方や考え方の変化を楽しもうとしています。

最近気になる7つのこと

1. 面白かった映画
『Everything Everywhere All at Once』
(ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート監督)
2. よく聞いている音楽
XGIce Spice
3. 好きな本
Roe Ethridge『AMERICAN POLYCHRONIC』
4. 注目しているアーティスト
XG
5. お気に入りの場所
グランドシネマサンシャイン池袋 シアター12
6. 最近買ったもの
Rinwellのチャイチョコレートバー
7. 気になっている撮影機材
X1D II 50C
Tofu-Knife (Skwat / Twelvebooks Warehouse, 東京, 2021)
simmer down (P.O.N.D. 2022, 東京, 2022)
インタビュー:中村志保

1982年生まれ。慶應義塾大学文学部美学美術史学専攻卒業。ロンドン大学ゴールドスミス校でファインアート専攻後、メディア学修士修了。 「美術手帖」「ARTnews JAPAN」編集部などを経て、フリーのエディター・ライター。

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